プロパティ

InscriptionにはCBORプロパティを含めることができ、タグ17のフィールドにデータプッシュとして保存されます。データプッシュは520バイトに制限されているため、520バイトを超えるCBORは複数のタグ17フィールドに分割し、デコード前に連結される必要があります。

プロパティはメタデータの構造化された対応物です。メタデータはプロトコル定義の意味を持たない任意のCBORを含み、/inscriptionでHTMLとして表示されますが、プロパティはプロトコル定義の意味を持ち、厳密なスキーマに準拠する必要があります。

不定長型はサポートされていません。すべてのマップ、配列、バイト文字列、テキスト文字列は定長でなければなりません。

プロパティ値の非規範的なCDDLスキーマは以下の通りです:

Properties = {
  ? 0: [*GalleryItem],
  * any => any,
}

GalleryItem = {
  ? 0: bstr .size (32..36),
  * any => any,
}

上記のCDDLスキーマは便宜上提供されています。いつものように、オーディナルズのリファレンス実装であるordがInscriptionの規範的仕様であり、したがってプロパティフィールドの仕様でもあります。

* any => anyワイルドカードにマッチするフィールドは、将来の追加との互換性のために無視される必要があります。

ギャラリー

プロパティフィールドにGalleryItemを含むInscriptionはギャラリーです。

ギャラリーはGalleryItemを含み、その唯一の定義されたキー0にはシリアライズされたInscription IDが含まれます。Inscription ID TXIDiINDEXは、32バイトのTXIDと4バイトのリトルエンディアンINDEXを連結したバイト文字列としてシリアライズされます。4バイトのINDEXから末尾のゼロを削除できるため、i0で終わるIDは32バイトでシリアライズできます。

ギャラリーアイテムは、エクスプローラーのInscriptionの/inscriptionページに表示されます。

ギャラリーは、Inscriptionのコレクションを作成する方法を提供するという点で子要素に似ています。ただし、ギャラリーはパーミッションレスです。誰でも任意のInscriptionを含むギャラリーを作成できます。したがって、ギャラリーに含まれることは出所を意味しません。さらに、このため、ギャラリーに含まれてもギャラリーアイテムの/inscriptionページからギャラリーへのバックリンクは作成されません。

ギャラリーは、ord wallet batchでバッチInscriptionを行う際に、バッチファイルのInscriptionエントリのgalleryキーの下に文字列Inscription IDの配列を含めることで作成できます。また、ord wallet inscribe--galleryオプションを使用することでも作成できます。